木は樹種によって特有の香りがあり、これは「フィトンチッド」と呼ばれ、主に絶えず侵入してくる虫や細菌から身を守るために、樹木が自ら作り出し発散している物質で、木の香り・色などのもとになる成分でもあります。たとえば『森林浴』。ストレスをやわらげて、身も心もリフレッシュさせるという研究結果もでています。カラダをリフレッシュさせるだけではなく、抗菌、防虫、消臭などのさまざまな働きがあり、フィトンチッドを上手に利用することによって、わたしたちの生活を健康的で豊かなものにしてくれます。
玄関を開けると思わず深呼吸したくなる・・・そんな家ってステキですね。
「フィトンチッド」は、香りのリラックス効果のほかに、防ダニ・防虫・防菌・防カビ効果もあり、ひのきのお風呂や桐の箪笥などはこの効果を生かした昔からの知恵です。
〔参考資料・出典〕森林林業学習館
無垢材の壁や床は触ると温かい(冷たくない)という手触りのよさが人気のひとつです。
鉄やコンクリートに触れたときには「ひやっ」と感じるのは鉄やコンクリートが体温をすぐに奪うからです。一方、木が温かいと感じるのは、触れたときに熱を奪わないからで、木材の熱を伝えにくい性質(=熱伝送率が小さい)によるものです。
特に、床に立っていたり座っている場合、カラダから熱を奪うことがないので、冷え性の方やお年寄りの方にも安心です。
床材選びは、長く続く生活に密接に関係しています。たとえ家族であっても、生活騒音が気なっては問題ですし、小さな子どもやお年寄りが、転んだ時などのことも考えて慎重に選びたいものです。
無垢材のフローリングは、傷が目立ちにくく経年変化も味わいとなり、小さな空気の細胞が集まってできている構造によって、衝撃を緩和する効果があります。スギのように柔らかい木材は、衝撃が吸収されやすく、足腰への負担が少なくなります。あまり柔らかいと傷はつきやすくなりますので、家族構成や生活習慣で樹種を選ぶのがいいですね。